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プラスチックのポリスチレン (PS) とは?用途や種類について紹介
豆知識

プラスチックのポリスチレンとは?用途や種類について紹介

ポリスチレンとは?

ポリスチレンは、熱可塑性プラスチックの一種で、非晶性樹脂に分類されます。通称としてスチロール樹脂、または略してPS樹脂とも呼ばれています。通常使用時の耐熱温度は7090℃です。

基本的な特徴

ポリスチレンには大きく分けて、透明で剛性に優れる汎用ポリスチレン (GPPS) と、乳白色で衝撃に強い高衝撃ポリスチレン  (HIPS) の二つのグレードがあります。
GPPSは透明度が高く、HIPSはゴム成分を加えたことにより、色付きで衝撃と硬さのバランスに優れています。
ポリスチレンの特長としては、着色が容易、電気絶縁性に優れている、無味無臭、形状を作りやすい、発泡させやすい、リサイクルがしやすいなどが挙げられます。
ただし、長期間保存すると内容物の味が変わることや、有機溶剤に溶解するなどの注意点もあります。

ポリスチレンの主な種類

汎用ポリスチレン (GPPS)

汎用ポリスチレン (General Purpose Polystyrene、略称:GPPS) は、その透明性と硬質な特性から、幅広い用途で使用される合成プラスチックです。
この非晶性ポリマーは、過酸化ベンゾイルをイニシエーターとしてラジカル重合により製造され、アタクチック構造を持ちます。
汎用ポリスチレンは安価で、射出成型が容易であり、その染色性、塗装性、接着性、切削等の加工性の良さから、日用品やプラモデルの素材として広く用いられています。
また、発泡スチロールとしても利用され、食品の断熱容器や建築用断熱材としても広範に使われています。
汎用ポリスチレンの欠点としては、弾性に乏しく曲げや衝撃に弱い点が挙げられます。
また、経年による黄変や曇りが生じることがあります。電気を通さない性質から、電気製品の外装材や絶縁部品としても利用され、無味無臭であるため食品の包装材としても適しています。
透明で剛性が高い特性を活かし、冷蔵庫の庫内部品、CDケース、ボールペンの軸などにも使用されています。

高衝撃ポリスチレン (HIPS)

高衝撃ポリスチレンは、汎用ポリスチレンにゴム素材を加えることで耐衝撃性を向上させたプラスチック材料です。
その主な特徴は、優れた衝撃耐性と剛性のバランスです。高衝撃ポリスチレンは乳白色をしており、無味無臭の特性を持つため、食品包装材料としても安心して使用できます。
高衝撃ポリスチレンの使用範囲は非常に広く、家電やOA機器のハウジング材料や内部部品としての利用が主です。
また、シート状に加工されたものは、食品容器類を中心に多様な包装資材としても利用されています。
さらに、高衝撃ポリスチレンはブロー成型や射出成型などの加工にも適しており、乳酸菌飲料やヨーグルト容器などの日常品にも広く採用されています。

ポリスチレンの用途

日常生活での使用例

ポリスチレンは私たちの日常生活に深く根付いています。
家庭内では、肉や魚を保存するためのトレイ、テレビのハウジング、冷蔵庫の棚、洗面台の棚などに広く使用されています。
これらの用途は、ポリスチレンの耐久性と加工の容易さに由来しています。
スーパーや他の小売店では、透明なプラスチックケース(例えばお惣菜のケース)の多くがポリスチレン製です。
また、電化製品の梱包材やお土産物屋でのお菓子の包装材としても使用されています。これらの用途は、ポリスチレンの透明性や保護特性によるものです。
学校においても、筆箱や定規などの文房具にポリスチレンが使われています。
これらの日常的な用品は、ポリスチレンの耐久性と加工のしやすさによって支えられています。

産業用途としての利用

ポリスチレンは産業分野でも多様な用途で活用されています。
建築分野では、断熱材としての用途で重宝されており、住宅の温度を保つために利用されています。
医療分野では、実験用の使い捨てシャーレなどに使用されています。また、電子部品の包装材料や自動車のバンパーやシートの材料としても用いられています。

ポリスチレンの長所と短所

ポリスチレンの長所

ポリスチレンは、以下のような長所があります。
安価で大量生産に適している。
光透過率が高く透明性が優れている。
軽量性が高い。
電気絶縁性が高い。
溶融時の熱安定性が高い。
– 成型時の寸法安定性に優れている。
着色が容易。
耐候性が優れている。
無味無臭である。

ポリスチレンの短所

ポリスチレンの短所には、以下のような点があります。
耐熱性が低く、耐熱温度は70℃から90℃
耐衝撃性が低く脆い。
耐油性が低い。
耐薬性が低く、薬品に溶けやすい。

まとめ:ポリスチレン(PS)の特性と用途の概要

ポリスチレンは熱可塑性プラスチックで、非晶性樹脂として分類されます。
透明で剛性の高い汎用ポリスチレン(GPPS)と衝撃に強い高衝撃ポリスチレン(HIPS)の2種類があります。
特長は着色しやすい、電気絶縁性が高い、無味無臭で形状を作りやすく、リサイクルしやすいことです。
注意点は耐熱温度が7090℃と低い、耐衝撃性・耐油性・耐薬性が低いことです。
– GPPSは日用品や食品容器、建築材料として、HIPSは家電やOA機器の部品、容器類に使用されます。
ポリスチレン製品は日常生活で広く用いられ、家庭内や小売店、学校で見かけます。
産業用途としては建築、医療、電子部品、自動車部材などに利用されます。
利点は安価で大量生産に適しており、透明性、軽量性、電気絶縁性、耐候性が優れていることです。

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